CASE STUDY

農林中央金庫

金融業界初のバーチャルイベント実施へ バーチャルならではの自然なコミュニケーションと大幅なコストダウンを実現

  • 「イベント原則中止」の状況下、バーチャルでの実施を模索
  • バーチャルイベントのメリット・デメリット
  • “バーチャルならではの自然なコミュニケーション”の実現

新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が再発令された2021年、引き続き各企業ではイベントのオンライン化を余儀なくされています。農林中央金庫では毎年、全国の優績ローン専任担当者等を対象に東京の会場で100名を超える規模の情報交換会を実施していましたが、コロナ禍により今年は集合形式での開催が難しくなりました。

Webツールを使ったオンライン形式など様々な開催形式を検討する中で、NEUTRANSを活用したバーチャルイベントでの実施を決断しました。今回は、農林中央金庫 JAバンクリテール実践部の松本 進氏・鈴木 智史氏に、バーチャルイベントを実施した背景やその可能性についてお話を伺いました。

「イベント原則中止」の状況下、バーチャルでの実施を模索


農林中央金庫 JAバンクリテール実践部の松本氏・鈴木氏

はじめに、今回実施したイベント「ローン専任担当者情報交換会」について教えてください。

松本氏:「優績者のノウハウ・取組み共有」「担当者のモチベーション向上・相互啓発」「全国施策の周知・意見交換」を目的に、農協の個人向け優績住宅ローン専任担当者を全国から集めて実施している、十数年の歴史ある社内イベントです。もともと人材育成・研修の一環で立ち上げた経緯があり、懇親だけでなく研修の意味合いが強いのが特徴です。

鈴木氏:内容としては、ハウスメーカー業界の有識者による講演や参加者によるグループワーク・フリーディスカッションなど、目的に沿ったコンテンツを実施しています。

今回、バーチャルイベントで実施を検討された背景はどういったものですか?

鈴木氏:開催形式の検討の前に、そもそも実施するか否かについての議論がありました。コロナ禍の影響でJAバンクで行う全国規模のイベントはほぼ全て中止の方針だったため、慎重に決断する必要があったのです。

松本氏:一方で、我々としてはこのイベントの意義を強く感じていたことから、コロナ禍で雰囲気が落ち込んでいる状況を何とか盛り上げたいという思いもあり、遊び心を取り入れつつ、なんとか新しい形式で開催ができないかと手段を模索していました。その中で、研修のような目的を達成するには、ただオンラインで開催するだけでなく、ディスカッションが生まれる環境が必要だったため、バーチャルイベントの検討を進めました。

そういう背景がおありだったんですね。数あるサービスの中でNEUTRANSを選んでいただいた理由はなんですか?

鈴木氏:2020年4月の緊急事態宣言発令中にVRに関するニュースに触れる機会が多くなり、そこからVRサービスを提供する会社を調べる中で、日経新聞に掲載されていたNEUTRANSの記事を観て問い合わせをしたのがきっかけです。いくつかの企業にコンタクトを取りましたが、法人向けの会議やイベント運営に強みがあるSynamonさんにご相談できればと思い、ご依頼する運びとなりました。

バーチャルイベントのメリット・デメリット


講演の様子

選んでいただき嬉しい限りです!実際にバーチャルイベントを実施してみての効果はいかがですか?

松本氏:まず費用面においては、大きなコストカットが実現できました。これまで、ホテルの会場を200名規模の部屋で約2日間にわたり貸し切っていたのですが、その会場費と同じ位の金額感で開催できました。参加者の移動・宿泊費はバーチャルイベントのため全くかからず、その分の費用は丸々削減されました。

鈴木氏:運営面においては、会の準備・進行が非常に容易になりました。準備でいうと、紙の資料を人数分用意し、会場に持込み、また、参加者の受付をしたり、動線上に何人も人を配置して、喫煙所・トイレの場所を案内したり…。バーチャルイベントではそれが無くて、コンテンツ・登壇者・資料が決まれば、あとは当日運営の準備をすれば良いので、事務局負担は総じて軽減されたように思います。進行でいうと、これまでは複数のディスカッショングループを見回っていましたが、バーチャルではPCモニターのみで同時に確認でき、全体の把握が容易にできました。

ありがとうございます、大変だった点や苦労した点があれば教えてください。

鈴木氏:動作環境の整備には苦労しました。参加者が必ずしも1人1台PCを持っているわけではないので、PCやWi-Fiルーターのレンタル機器の調達に時間を要しました。また、当日操作面での不慣れさはありましたが、進行が進むにつれ解消していきました。

松本氏:バーチャルによるメリット・デメリットがなんとなく見えてきた気がします。コミュニケーションが得意な方はリアルの方がやりやすく、不得意な方はアバターの方がかえってやりやすいかもしれません。講演会の質問もリアルだと出づらいけど、バーチャルだと質問しやすく、今回は以前と比べて質問が多く出たりと、開催方法による特性が見えたのは興味深かったです。

“バーチャルならではの自然なコミュニケーション”の実現


参加者によるフリーディスカッションの様子

イベントに参加された方々の反応はいかがでしたか?

鈴木氏:年齢や外見を気にしなくてもいいためか、皆さん気後れせずコミュニケーションをとっていました。参加者は20〜50代までと年齢層が幅広く、ほとんどが初対面同士なのですが、アバターを介することでコミュニケーションのハードルが下がりました。フリーディスカッションで、所定の時間になっても会話が続いてる様子は印象的でしたね。

松本氏:参加者が「次誰と話そうか」とウロウロする中で、周囲の会話が聞こえてきて興味がある内容だったからその輪に参加する、ということが多く見られたので、単なるWebツールでの開催では再現が難しい、“バーチャルならではの自然なコミュニケーション”がいくつも生まれました。

”バーチャルならではの自然なコミュニケーション”については、我々も運営を通して実感しました…!参加者へのアンケート結果についての感想をお聞かせください。

参加者へのアンケート結果

松本氏:全体を通して、VRでの開催の満足度は高いように思います。特に、来年度の情報交換会に関する質問では集合形式がほとんどの割合になると思ったのですが、想定以上にVRでの開催の希望が多く、驚いています。地方の方は、東京への観光という観点も含めて、集合形式を希望される場合もあると思うので、それを除くともっとVR開催を望む割合は多くなるのではと考えています。

今回初めてVRを活用いただきましたが、今後社内でどのようにVRを活用してみたいですか?

松本氏:「組織としてどう活用していくか」については現状整理できていませんが、今回のイベントを通して他部署がVR活用に興味を持つようになったので、イベント以外に研修等での利用も検討できればと考えています。

鈴木氏:今後コロナ禍が落ち着いた際に「リアルが出来ないからリモートで」という優先順位付けではなく、「リモートでできることはリモートで、リアルでやるべきことはリアルで」というそれぞれの特性に応じた使い分けができたら良いなと思っています。今回のバーチャルイベントは想定以上の効果があり、またバーチャルによるメリット・デメリットも体感することができたので、新たな選択肢として引き続き活用していきたいです。我々単独ではDXを加速させることは難しい面もあり、Synamonさんのように外から背中を押してくださるのは非常にありがたいです。

活用の幅を広げられそうで我々としても嬉しく思います!松本さん、鈴木さん、ありがとうございました!

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